税金Q&A 公認会計士として企業や団体の監査、自治体の財政や環境会計に取り組み、その経験に基づき「税金Q&A」を作りました。

税金に関してご質問と回答

相続が発生した場合、相続税の申告までにはどんな事続きが必要ですか。(会社員50歳)

相続税の申告は、死亡日の翌日から10ヵ月以内に、亡くなった人の住所地の所轄税務署に提出することになります。
その期間に、まず、借金などの債務も含め、不動産や預金などの財産がいくらあるかを調べます。
財産や債務の金額によって手続きが異なってきます。例えば、借金が多くある場合、相続したくなければ、相続の放棄ができます。また、相続する財産がよくわからない場合、借金を返して余りが出た分だけ相続するという限定承認をすることもできます。これら放棄や限定承認は、相続を知った時から3ヵ月以内に、家庭裁判所に行き、所定の手続きをします。
逆に、財産の方が多い場合は、正味の財産が基礎控除額に満たなければ、申告は不要です。したがって、遺産の分割は、いつでも行えることになります。しかし、正味の財産の方が多い場合は、10ヵ月以内に申告しなければなりません。また、申告までに遺産分割の協議がまとまらない時でも、10ヵ月以内に申告しなければなりません。
遺産分割の協議がまとまらない場合には、亡くなった人の配偶者に対して、民法で定められた相続分または1億6千万円までは税金がかからないという特例(配偶者の税額軽減)がありますが、協議がまとまるまで、この特例は受けられません。ただし、この特例は、原則として3年以内に分割されれば、いったん納めた税金は還付されます。
遺言があった場合の手続きとしては、公正証書遺言を除き、家庭裁判所の検認手続きが必要になります。いずれにしろ弁護士などに相談されるのがよいと思います。
その他に、気をつける点としては、前年分の確定申告書を提出する前に亡くなった場合、及び、当年の亡くなるまでの所得については、死亡日の翌日から4ヶ月以内に、相続人が代わって申告することになりますので、注意して下さい。