都議会報告 都議会報告に置ける一般質問、委員会における活動を報告致します。

2001年度

平成13年度 都議会第3回定例会



6月に行なわれた都議会議員選挙後、初の定例会となる第3回定例都議会が9月19日に開会した。都議会公明党は都政の「要(かなめ)党」としての役割を果たすべく、全力で本会議、委員会の議論に臨(のぞ)み、都政の喫緊(きっきん)の課題に焦点を絞って議論し、多くの成果を上げることができました。
初日の本会議では全員が起立して米国テロ事件の犠牲者に黙とうをささげました。「テロ事件の再発防止に向けて全世界が全力を挙げて努力することを強く訴える」とする決議も採択しました。
 また、26日には主要5会派による代表質問が行なわれた。
公明党からは、土持正豊都議会議員が代表質問に立ちました。代表質問の内容は、各都議会議員が分担して行なうことになっています。私は「介護保険の減免について」「会計制度の改革」「都立病院改革」「多摩ニュータウン事業の再構築」を担当しました。初めての取り組みでありましたが、皆さまにお約束したことについて、取り上げさせて頂きました。
その他、2003年の「江戸開府400年」を記念するイベント開催については、海外観光客誘致の目玉とする考えなどが示されたり、狂牛病に対する意見書の採択などを行ない、10月5日に閉会した。
 ここでは、10月10日に行なわれた介護保険に関する「利用者負担の減免などについて」の施策の記者会見も含め、主なものを紹介します

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▼介護保険の減免について *10/10に都の記者会見があり減免施策が発表されました
▼会計制度の改革
▼都立病院改革
▼多摩ニュータウン事業の再構築
▼その他の主な事項について



■介護保険の減免について■
私は介護保険の負担軽減について訴えまいりました。それに関連した内容を作成し、代表質問に臨みました。それに対して、東京都は介護保険制度についての記者会見を行ない、「利用者負担の減免などについて」の施策を発表しました。

●介護保険についての質問内容(土持議員が代表質問)
 介護保険が昨年4月に施行されて、早や一年半。十月からは保険料の本来額徴収が始りまります。先に発表された国保連の苦情白書では、保険料に関する苦情が第二位となっており、わが党にも様々な声が寄せられております。都としても、こうした声を真摯に受け止めるべきと思います。

都内各自治体でも低所得者対策として、保険料減免や利用料への助成など種々の負担軽減措置を講じております。わが党は繰り返し低所得者対策について、様々な提案をしてまいりました。その一環として、先の第1回定例会予算特別委員会において、国の特別対策「社会福祉法人等による利用者負担の減免措置」の活用を図るため、利用者負担の減免の対象となるサービスの種類を拡大すべきであると提案しました。その際、知事より、「区市町村の努力に報いるように、都としての支援策をできるだけ早く検討を行なっていきたい」と積極的な答弁を得たところであります。現在までの検討の結果をご報告頂きたいと思います。

●福祉局長の回答
 これに対して福祉局長は、「現在、都道府県として始めての支援策を平成14年1月から実施する方向で、準備を進めている。」と積極的な答弁を行い、具体的な内容については、公明党が提案をした対象サービスの拡大を図るべきとの趣旨を踏まえて、低所得者である都民や広範な事業者にとって、より公平で利用しやすい仕組みにしていきたいと回答をしました。

●都が発表した介護保険に関する「利用者負担の減免などについて」の施策
 そして、10月10日東京都は、利用者負担の減免の対象となるサービスの種類の拡大と事業者である法人の負担額を軽減する施策を、下記のように発表しました。

[利用者負担の減免の対象となるサービスの種類]
1.訪問介護(ホームヘルプサービス)
2.訪問入浴介護[新設]
3.訪問看護 [新設] 
4.訪問リハビリテーション [新設]
5.通所リハビリテーション(デイケア) [新設]
6.通所介護(デイサービス)
7.短期入所生活介護(ショートステイ) 
8.短期入所療養介護(ショートステイ) [新設]
9.介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) [新設]

[事業者である法人の負担額の軽減]
従来は、一定割合まで全額法人等の負担となっていましたが、改正により、法人等と公費で負担が折半になりました。

[事業主体]
 事業主体についても、従来は、社会福祉法人と社会福祉事業を直接運営する地方公共団体のみでしたが、改正により、民間事業者も含めた全事業者になりました。



私は会計制度を改革し、無駄のない都政実現を訴えまいりました。それに関連した内容を作成し、代表質問に臨みました。それに対する石原都知事の答弁とあわせて紹介します。

●会計制度についての質問内容(土持議員が代表質問)
 都は、先に「機能するバランスシート」を作成し、都の資産・負債等のストック状況の全体像を一覧性のある形で示し、都の資金の源泉とその使途を示したということは有意義なことでありますが、住民へのアカウンタビリティーを果たすためには、予算や職員などのコストをどれだけ投入して、どれだけの効果をもたらしたのかという側面が明快になる「行政コスト計算書」、企業会計で言うところの「損益計算書」の作成が必要となります。

「行政コスト計算書」と「バランスシート」は表裏一体の関係にあり、この双方を機能的に作成するためには、従来の単式簿記ではなく、正規の簿記である複式簿記の導入が必要不可欠であります。欧米では公会計においても、複式簿記が導入され「行政コスト計算書」と「バランスシート」が作成されています。特筆すべきは点は、欧米では、この「行政コスト計算書」や「バランスシート」と行政評価に出てくる政策指標を使って、どれだけ達成することができるかを明示しているのであります。

 東京都の行政を有効かつ効率的に運営していくために、複式簿記の導入、行政コスト計算書の作成など、会計制度の抜本的な改革で、知事のリーダーシップを求めるものであります。

●石原都知事の答弁
 会計制度の抜本的な改革についてであるが、
会計制度は、ストックやコストの情報を住民に公開し、説明責任を果たすとともに、政策形成からその実施、結果の評価に至る一連のサイクルを通じ、都市経営を進める上で有効な手段であることが要請されている。

 一方、現行の会計制度は単年度予算主義・単式簿記を前提としているため、様々な問題が指摘されているが、その解決のためには、国の法改正が必要である。
 そこで、法改正までの間、当面できることとしてバランスシートの作成を指示した。
 これを受け、本年3月、中地東京都参与を中心とする専門チームが「機能するバランスシート」として「貸借対照表」、「行政コスト計算書」などを作成し、その活用を提言した、今後、この提言を財政運営に積極的に活かしていく。

 なお、現在、国において地方財務会計制度の見直しの動きがあり、これらを見ながら、今後さらに抜本的な改革に取り組んでいきたい。



■都立病院改革■
八王子にある都立小児病院の存続は必要であります。10月9日も、「都立八王子小児病院の市内存続、拡充整備を求める要望書」(14,785名)を、都立八王子小児病院の存続、拡充整備を求める親の会代表と共に、石原都知事宛に提出しました。また、現場を何度も視察したり、利用されるお母さん方とも懇談を続けてきました。今回の定例会では、その病院改革について質問しました。衛生局長の答弁とあわせて紹介します。

●都立八王子小児病院の存続についての質問内容(土持議員が代表質問)
 本年7月に、知事の諮問機関でもある「都立病院改革会議」の審議の結果が報告されました。報告では、清瀬小児病院、八王子小児病院、梅が丘病院の三院移転統合による小児総合医療センターの設置や豊島病院と老人医療センターの統合・民営化など、都立病院の再編整備案が提言されております。都民が安心して質の高い医療を受けられるように、都立病院を改革していく上で、この報告は貴重な提言でありますが、その一方で、移転統合される病院が存在する地域では、医療機能低下を懸念する声が強くなっています。

 改革の主眼は、あくまでも、都民にとっての高い医療水準と患者サービスの確保であり、合わせてこれまでの地域医療の実質的継続を担保するものでなければなりません。その意味で地元区市町村の声を反映することが大事であります。

 今後都が、策定するマスタープランには、地域の意見を十分に踏まえた上で、何よりも都民が安心できる医療体制とすべきであります。所見を伺います。

●衛生局長の答弁
 「都立病院改革会議」の報告がなされて以来、地元自治体や、都民の皆様から多くのご意見、ご要望を頂いているところであります。
 今後、マスタープランの策定を始め、都立病院改革を進めるに当たっては、インフォームド・コンセントや医療安全対策の充実など、医療サービスの更なる向上を図っていく。
 あわせて、都の地元自治体や地域医療機関との役割分担等を踏まえながら、関係者と十分協議を重ねるなどして、都民が安心して身近な地域で適切な医療を受けられるように、様々な取組を行なっていきたい。

■多摩ニュータウン事業の再構築■
八王子の多摩ニュータウンでは、事業の縮小で民間売却されることよって生じる問題があります。私も現地視察を行ない現場の声を伺ってきました。一定のガイドランなどを示す必要があると考え、今回の定例会で要望しました。多摩都市本部長の答弁とあわせて紹介します。

●多摩ニュータウン事業の再構築についての質問内容(土持議員が代表質問)
 東京都は、多摩ニュータウン事業の再構築を進める中で、造成した土地については、順次売却を行なっています。この残余地について都は、今までの多摩ニュータウンの開発計画と異なった売却を行なっているため、高層マンションが立つ予定でなかった地域にまで高層マンションが建設されようとしています。

近隣の住民からは、こうした突然の高層マンション建設計画に対し、圧迫感や日照権の問題、さらに交通の問題、学校の問題等から強い反対の声が上がり、現在、都・市・業者・地元住民で協議会が行なわれています。

 多摩ニュータウン地域においては、地域住民から「乱開発に陥らせてはならない」との強い意見もあり、今までの計画的な多摩ニュータウン開発を視野に入れて新たな開発ガイドラインを作成すべきであると思います。積極的な答弁を求めます。

●多摩都市整備本部長の答弁
 多摩ニュータウンの整備は、事業を始めてから35年を経過し、その間社会経済の情勢は大きく変化している。例えば、少子・高齢化の進展により、当初想定していた世帯構成員3.5人が2.9人に減少している。

 これらの変化に対応して、当初決めた土地利用計画についても、学校住宅地に変えたり、高層住宅地を一戸建てに変更するなどの見直しを行なっている。この見直しに当たっては、ニュータウン計画が目指している良好な居住環境を確保することに努めるとともに、地元市や地域住民への十分な情報提供と調整を行なっていく。

 また、宅地の民間業者への販売に当たっては、事前に地元住民等に土地利用や住宅戸数などの建築条件について情報を提供し、合意形成を図る必要がある。

 居住環境が維持されるよう、地元市との協議を継続し、合意形成を図るルールづくりを行なっていく。



■その他の主な事項について■
都議会公明党は都政の「要(かなめ)党」としての役割を果たすべく、全力で本会議、委員会の議論に臨(のぞ)み、都政の喫緊(きっきん)の課題に焦点を絞って議論し、多くの成果を上げることができました。それらを紹介します。

●都営住宅 若年ファミリー世帯向けを拡大
都は、今回の定例会で都営住宅条例を改正し、期限付き入居制度を導入しました。この制度を活用して、公明党がかねてから主張していた若年ファミリー世帯の入居枠の拡大が一歩前進しました。

 都はこれまで、5月、10月の募集で若年ファミリー世帯向け住宅を提供してきましたが、募集戸数が年間100戸程度にとどまっているため、倍率が30倍を超えるほどの狭き門でした。今回、期限付き入居という新タイプのファミリー世帯向け募集が加わることにより、狭き門が緩和され、都民の期待に応えることになりました。

都では、12月に新たなファミリー世帯向け住宅を30戸程度募集する予定で準備を進めています。
 なお、現在入居中の方々が、期限付きになることはありません。
都は、公明党の質問に対して「この制度は、新たに募集する住宅の一部を対象とするもので、すべての都営住宅に一律に適用されるものではない」(住宅局長)と明確に答えています。

1)夫婦とも40歳未満の子どもありの世帯が対象
2)入居期間は10年
3)入居期間中に収入が基準を超えた場合でも10年は居住を保証
4)10年経過した時点で収入が入居基準内であれば、他の都営住宅をあっせんする

●教育 大学生も補助“先生”として活用
小中学校の学力向上には、少人数教育実現が基本ですが、一方、教員養成系の現役学生などを活用するなど多角的な手法を組み合わせるべきであるとの観点から質問。
 これに対し、都は、大学生を学習指導の補助として活用することは効果が期待できるとして「具体化を図っていきたい」(教育長)と前向きに答弁しました。

●環境 ディーゼル車対策 協力車にステッカー
2003年10月から実施されるディーゼル規制について、都の施策に協力して粒子状物質減少装置(DPF)を装着した車に、ステッカーを貼れば、協力車と非協力車の差別を図ることができると提案。
 これに対して都知事は「ステッカーを貼るのは、装置の普及促進の観点からも効果があるので、早期に対応する」と実現を約束しました。

●中小企業支援 売掛金を担保にした制度創設
景気の低迷と厳しい雇用情勢が続く中で、中小企業に対するキメ細かな支援策が必要との観点から、いくつか提案しました。
例えば第一に雇用のミスマッチ対策として、キャリアカウンセリングの活用です。
これは離職者がこれまでの経歴にこだわらず自分の職業能力や適正を見つめ直し、場合によっては職業能力開発を行うことによって適職についていくため、専門家が行うカウンセリングです。都は、一つの有効な手段とし「具体的な活用を検討する」と答えました。

第二に融資に際し、不動産担保ではなく売掛金を担保にした制度の創設。担保不足から融資が容易でない中小企業に新たな資金供給を可能にするものであり、都も実現に向け「中小企業信用保険法等の改正を国に働きかけていく」と意欲を見せています。

第三に、創業支援に図書館を活用しようというプランです。ニューヨークでは図書館がビジネス支援機能を持ち、大きな成果を挙げていることから、都もこの有効性を認め「検討していく」としています。

●子育てパートナー事業
親が安心して子育てできるように、家庭における教育を地域から支えていくことが重要です。そこで、地域における新たな子育て支援策を講じるよう提案。
都は、地域の子育て支援の仕組みとなる「子育てパートナー事業」を実施することを明らかにしました。このため、新たに子育て経験者等がボランティアとして、子育て中の親の相談相手となる子育てパートナーを養成していくことになります。
来年度から品川区と日野市でモデル事業がスタートします。

●三宅島「げんき農場」の継続
三宅島げんき農場は、島民の方々を雇い、あしたばなど島の特産物を生産し、帰島後、速やかに農業が再開できるようにと、今年4月、八王子市に開設されましたが、これを来年度も継続すべきだと強く主張。あわせて23区にも「げんき農場」を設置するよう要望しました。

都は約60人が働き、避難島民の交流・情報交換の場となっている八王子市の「げんき農場」について、「帰島できるまでの間、継続できるように努める」(産業労働局長)と確約するとともに、区部農場については「実施に向け三宅村と相談していく」と答えました。

●海洋深層水の活用
近年、海洋深層水が大きく注目されています。海洋深層水は、300・以上の海水であり、ミネラル分が豊富で、病原菌が少ないなどの有用な特性をもっており、食品や美容液などに使われています。
さらに新たな可能性を持つ海洋資源であり、高知県では水産分野での応用に向けた研究が進められています。

そこで、東京は広大な海域があるため、海洋深層水を活用し、島しょ振興、活性化につなげるよう提案。都は、今後、水産試験場において、水産分野での活用に向けて研究に取り組むことを明らかにしました。

●多摩市外局番「04化」を提案
多摩では、現在、調布市は市内で市外局番が4つ、府中市は3つに分かれ、さらに同一市内で市外局番が2つに分かれている市は8市もあります。
また、同じ市外局番の「042」や「0424」であっても、相互に通話するには、市外局番をかけないと通じないところが多くあります。

情報通信時代を本格的に迎えた今、多摩地域の利便性を大きく阻害しています。
都議会公明党は、第1に市内における市外局番の統一化。第2に、「042」や「0424」など、同じ市外局番地域では、改めて市外局番を回さなくても通じるようにし、市内通話料金とする。第3に、多摩の新しい市外局番「04化」を目指す。以上の3点を提案しました。